岩手在住の皆様はご存知のとおり、岩手は山の多い県です。
 それは盛岡も例外ではなく、東西を複数の山に囲まれたわずかな盆地に、街ができています。

 その盛岡の山の多さを一番実感できる場所はどこか、と言われれば、それは「岩山展望台」だろうと、僕は即答するでしょう。

 岩山展望台から見下ろす盛岡市街は、思ったよりずっと多くの緑が混ざっており、下界を車で走るだけではわからない魅力が視界にスッポリと納まっています。
 盛岡は、素晴らしきコンパクトシティなのです。

 盛岡に帰って来たのに、岩山からの景色を拝まないなんて、罰当たりというもの。
 というより、岩山展望台までのヒルクライムをしなければ本当に盛岡に帰ってきたことにはならないのではないでしょうか?

 と思っていながら、なかなか行けずにいまして、ダラダラと日は流れていたわけですが、このたび、県外で働いている弟が盛岡にロードバイクを持ってやってくるということで、折角だし、近いうちに行こうと思っていた岩山展望台ヒルクライムをに行くことになりました。

 なのですが、出発前の僕のヒザはカタカタと鳴っている状態です。
 なぜかというと簡単な話で、この岩山展望台という坂道は、地元人ならだれもが知っている「魔の激坂」となっており、過去のロードバイクを買った当時、その斜度の容赦なさにコテンパンに打ちのめされたことがあるからです。

 ちなみに、岩山展望台まで登ると言っても、大まかに分けて二つのルートがあります。
 国道4号を加賀野付近から登る「表ルート」と、国道106号(宮古街道)から登る「裏ルート」です。 
 一般的に知られるのは「表ルート」で、登る際に軽自動車ではエンジンが悲鳴を上げ、原付はほぼフルスロットルになるほどの激坂となっています。
 2年前のポッキーかプリッツのごとき僕の脚では、トラウマをお土産に持って帰るのが関の山でした。

 また、展望台を見に来たカップルや、岩山動物公園を見に来たファミリーに混じって、ガチンコヒルクライマーたちが時折やってきては、「『弱虫ペダル』を読んでなんとなくロードバイクを始めて見ました!ヘケッ!」と言っている僕のような舐めたニワカヒルクライマーの心を折りに来るスポットとしても僕の中では有名です。(過去に折られました)

 今回は、そんなかっこ悪いところを弟に見せるわけにはいかないので、僕も本気です。
 普段より、サドルバックの荷物を軽量化し、財布の小銭を減らしてから出発します。

 東に向かい国道4号に出て、そこから北上します。
 ラスボスは最後にとって置こうと思い、まずは「裏ルート」側を登ろうと、茶畑を東方向に曲がります。

 ここで、水分補給のためにコンビニ休憩。

 そして、コンビニで弟が補給している間に弟のロードを観察。
 弟の愛機は「ANCHOR」「RL8」
 国産メーカーブリジストンが出しているコストパフォーマンスに優れた一台ですね。
 メジャーに寄らないそのチョイスがナイスです。

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 なのですが、僕のロードと色かぶってるし、僕のロードよりランク高いし、僕のロードより色のセンスが良いところが許せません
 上位互換といった言葉が頭をよぎります。

 なんなんでしょうか。この弟は。
 「クソが!僕のロードと交換してください!」とお願いするのを兄としてグッとこらえました。
 「ナイスお兄ちゃん!」と心の中で自分を褒めてあげました。どうも三十路男子です。

 このコンビニで、僕が最近清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったデュラエースのホイールと弟の鉄下駄ホイールを交換してあげます。(デュラエースホイール購入の話はまた後日)
 比較的斜度の緩い裏ルートを軽々と登らせ、弟をホイール沼に沈没させるためです。
 弟よ、ハイエンドアルミホイールの乗り心地は良いか? そこが、ホイール沼の入り口だ。

 そして、岩山動物公園の標識が見えたところで左折。
 ここから裏ルートヒルクライムがスタートです。
 とはいえ、斜度は5%前後がユルユルと続くので、ゆっくりと登れば何も怖くありません。

 ただ、坂を見ると序盤に調子に乗ってしまう悪いクセが出まして、ややオーバーペースで登ってしまいました。
 「普段からロードに乗っていない弟を置いて行ってしまったかな?」と後ろをチラリとみると、ピッタリついてきています。
 少し悔しいですが、これもホイールの力かと自分を納得させます。
 でも、良いホイールにするとダウングレードしたときに違いがよくわかるなぁ。

 で、ラストだけスプリント勝負をして、息が上がりながら展望台に到着。

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 やっぱり、メチャクチャ景色良い!

 久々の岩山展望台からの景色は最高です。
 ここから見る盛岡が本当の盛岡だよなぁなんて思ってしまいます。

 ただ、一番高い展望台は修繕中かな?上に上がれませんでした。ちょっと残念。


 しっかり休憩をとってから、出発前に弟のロードから高級デュラホイールを剥ぎ取り、走行を再開。

 今度は、表ルートをゆっくりと下ります。
 こちら側は道が荒れているので30km/h以上出すのは危険ですね。

 で、石材店まで下りてきて、表ルートスタート

 我々が登り始めて少しして見知らぬローディーに遭遇しました。
 原色系のハデなサイクルジャージに身を包み、体重をしっかり絞っているであろうシルエットの年上であろう男性で、これから同じルートを登る様子です。
 彩度の高いジャージを着ている人は、なんとなく一定以上の脚力を持っている印象があります。
 まぁ、真っ黒なジャージを着ていても、「モーター付けてるだろ」ってくらいに早い人もいるので、ただの印象ですが。

 まぁ、世の中には、岩山表ルートなんて1杯では全く満足できず、わんこそばの如く「はい、ドーンドン」と激坂オカワリを繰り返すイキモノもいますので、そのような人を見たら「別の惑星の人だから仕方ない」とあきらめるしかありません。

 しかし、出来ることならば負けたくはないのです。
 序盤から全力でクランクを回します。

 鉄下駄をはいた弟を序盤で引き離してしまいました。
 しかし、後ろを見ている余裕はありません。
 我々が登っているのは盛岡でも有数の激坂。
 特に新庄浄水場から1kmほどが特にキツイです。
 ルートラボで見ると15%ほどしかないように見えますが、体感では20%以上の地点が何か所かあり、手を抜こうものなら、バランスを崩し足をついてしまうほどです。
 
 後半になると斜度はやや緩くなるものの、それでも10%は超えていそうな急な坂道です。
 後半は、淡々とリズムを崩さずに、それでも限界に近いパワーでクランクを回し続け、登頂成功。

 例のローディーには追い付かれずに済みました。
 ただ、心拍が上がりすぎて、喜んでいられません。

 例のローディーは、自分が到着した20秒ほど後に下から姿を現しましたが、また降りていきます。
 たぶん、既に何本か登っており、もう1本走るつもりなのでしょう。
 地力では完全に負けています。

 そして、ほどなくして弟も無事登頂。
 弟は、「ホイールの性能差ってヤツが少しわかった」とのこと。
 ふむ、ホイール購入まであと少しだな。

 そこから、記念撮影して、兄弟仲良く「喜盛の湯」に行ってきましたとさ。

 【ライド結果】
 距離:29.5km
 平均速度:12.4km
 獲得標高:920m
 消費カロリー:852kcal

 本日のルートはこんな感じです。


 詳しく見たい方は、こちらからどうぞ

 思ったより獲得標高がありましたね。

 ちなみに、弟は、このライドの2日後に新しいホイール買ってました。
 マビックのキシリウムだそうです。
 もっとホイール沼の深淵まで行ってほしいです。
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